故城谷さんデザイン 食器製作の工程を展示 21日まで 小浜・刈水庵 長崎

城谷さんがデザインした食器の製作工程がわかる記念展=雲仙市、刈水庵

 長崎県雲仙市小浜町出身のデザイナーで、2020年に52歳で急逝した城谷耕生さんがデザインした食器が新たに商品化された。これを記念し、器の製作工程を示す資料が同町のショップ&カフェ「刈水庵」で展示されている。21日まで。
 同店は、イタリアなどで活躍した城谷さんが地元に拠点を移し、古民家を改修して13年オープン。県内外から観光客が訪れ、高齢化が進む刈水地区でにぎわいを生み出している。
 商品化されたのは「お家でレストラン」をコンセプトにした波佐見焼の白磁の皿とカップ&ソーサー。東彼波佐見町の商社「協立陶器」が手がけた。刈水庵では、資料や図面などのパネルを展示。城谷さんが新型コロナ禍に自宅での日常をランクアップしてほしいという思いで、素地や使いやすい薄さなどを追求した過程が分かる。波佐見焼の工程も動画で紹介した。
 当時、アシスタントだった元店主の諸山朗さん(30)は「細やかなこだわりや波佐見焼の技術を知ってもらえたら」と話した。同店で21日まで販売(火、水、木曜休み)。オンラインショップ「ゆかしや」でも取り扱う。

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