「彼はファンタスティックだった」韓国シリーズの“悪夢”がよぎるも… 同じ轍踏まぬ山本由伸にロバーツ監督が賛辞「素晴らしい競争者」

日本最強右腕が要所で三振を量産した。

今季からロサンゼルス・ドジャースの一員としてプレーしている山本由伸は、現地4月6日(日本時間7日)、敵地リグレーフィールドでのシカゴ・カブス戦に先発登板し、5回3安打無失点、2四球8奪三振。メジャー3度目のマウンドに立つと、見事な投球で好調の相手打線を翻弄し、記念すべきメジャー初勝利を飾っている。

韓国開催のメジャー初登板で1回5失点KOと屈辱を味わい、防御率45.00という厳しいスタートを切っていた山本。この日も初回に無死満塁のピンチを迎え、ソウルシリーズの“悪夢”がよぎったが、そこをなんとか三者連続三振で切り抜けると、2回は2死満塁からコディ・ベリンジャーを見逃し三振に。3回以降は一人も走者を許さなかった。

地元紙『Los Angels Times』によれば、ドジャースの指揮を執るデーブ・ロバーツ監督は試合後、「彼(山本)もソウルシリーズの繰り返しは避けたかったはずだ」とコメント。「立ち上がりの2イニングがどう始まったかを考えると、5回まで投げ切れたことは大きい。彼はファンタスティックだった」と高評価を下している。

また、「韓国では良くなかった」とデビュー戦の投球内容をあらためて振り返ると、以降2度の先発で防御率を4.09まで低下させ、ストイックに戦い続ける山本の性格についても言及し、その存在を「アーティスト、職人」と表現。「彼は真剣に取り組んでいる。とにかくファイトがあり、素晴らしい競争者だ」と続け、背番号18に賛辞を惜しまなかった。

ここからさらに勢いに乗っていきそうな山本。メジャー1年目のさらなる飛躍に期待だ。

構成●THE DIGEST編集部

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