●2次避難先の金沢からも駆け付け
能登半島地震で甚大な被害を受けた輪島市の国名勝「白米(しろよね)千枚田」を管理する地元ボランティア団体「白米千枚田愛耕会(あいこうかい)」は7日、棚田にできた亀裂を修復する作業に乗り出した。多数のひび割れを全て修復するのに何年かかるか見通せないものの、2次避難先の金沢から駆け付けた会員を含む11人が「元の元気な田んぼに戻したい」と汗を流した。
愛耕会によると、地震で田んぼや土手、畦(あぜ)などあらゆるところで亀裂や損壊が生じた。このままでは、雨や風で亀裂が広がり、地滑りを誘発する可能性があることから、修復に取り掛かった。
会員は、亀裂した地面に粘土質の特殊な土を入れた後、普通の土をかぶせ、木づちでたたいて固める作業を繰り返した。
今年は被害のなかった田んぼ約60枚で米作りの準備を進めており、合間をみて修復作業を続ける。
愛耕会は休業中の道の駅千枚田ポケットパークを会員用宿営所として活用している。施設運営や活動の費用をネット上で募るクラウドファンディングを5日まで実施し、1855万円が集まった。
白尾友一代表(60)は「避難先から集まって作業に取り組んでくれることに感謝したい。みんなで力を合わせて地道にやっていきたい」と力を込めた。