約3億円で5箱購入…ウォーホル「ブリロの箱」で話題 鳥取県立美術館が完成 内覧会…どんな施設?

来年3月のオープンに向け節目の日となりました。鳥取県倉吉市で整備が進む鳥取県立美術館は、建物の工事が完了し、8日、竣工式が行われました。美術館だけに開館までは「あーと」1年です。

日野彰紀 記者
「およそ2年の月日をかけた建物の工事が完成し、県立美術館の威容が姿を現しました。オープンは来年3月30日です」

せり出すような大きな屋根が特徴の美術館の建物は、倉吉未来中心の隣、大御堂廃寺跡に建設されました。

鳥取県や建設業者の代表が定礎板を取り付け、建物の工事は全て完了です。
竣工式には100人を超える関係者が出席し、平井知事らか次々と玉串をおさめて建物の無事完成を祝いました。

構想から10年、建設地が倉吉に決まって7年、鳥取県の新しいアートの拠点となる施設は、70億円の建設費をかけて地上3階建て、延床面積1万平方メートル以上の堂々たる建物が完成し、平井知事は「難産の末の完成」と感慨深げでした。

鳥取県 平井伸治 知事
「これからがスタートであります。皆様のご協力、ご尽力をいただきながら、この美術館を盛り上げて未来に引き継げる自慢の逸品に仕上げていかなければなりません。
あのブリロの箱、あるいは前田寛治、そういう素晴らしい作品にも出会うことができます。一緒に素晴らしいオープンを迎えられればと思います。あーと1年です」

せり出すような大屋根の下から続くのはこの美術館の特徴のひとつ「ひろま」。

3フロア吹き抜けの空間には壁面ガラスから明るい光が差し込み、多くの人が集い、学び、交流する場となります。

更に、子どもたちなど訪れた人の学びの場となるホールやスタジオも用意され、地元倉吉との交流の拠点としても注目を集めます。

美術品の展示室は2階3階に6つ。
広々としたスペースはまだからっぽですが、およそ3億円で5点を購入し話題を集めたウォーホルのブリロの箱など、所蔵コレクションの展示や様々な展覧会に対応します。

県立美術館は、建設時に出た、作品に影響を及ぼす物質を取り除く「枯らし」の期間を経て、秋頃から作品の搬入が始まり、来年3月30日、待望のオープンを迎えます。

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