被災した子どもたちを元気づけようと、小松市立学校PTA連合会が石川ゆかりの著名人から励ましのメッセージを集めた。8日までに、スポーツ選手ら17人が「明るい未来はやってくる」などと直筆メッセージを寄せ、小松市内の学校ではこの日の入学式に合わせて一覧にして掲示、他の自治体の小中学校にも配布された。新たな一歩を踏み出した児童生徒は「先輩たち」からの後押しの言葉に笑顔を見せた。
連合会は地震後の1月20日から、所属事務所などに直筆メッセージを依頼。このうち、8日の入学式に間に合った分をまとめ、3月下旬に各自治体を通して県内の小中学校249校に送った。
大相撲の遠藤関(穴水町出身)は「がんばろう だいじょうぶ」、ツエーゲン金沢の豊田陽平選手(小松市出身)は「雲外蒼天 必ず乗り越えられる」などと被災地に心を寄せた。5月の第73回金沢百万石まつり(北國新聞社特別協力)のメイン行事「百万石行列」で、加賀藩祖前田利家公役を務める俳優の仲村トオルさん(父親が石川出身)は「あなたたちのために私たち大人もがんばります」などとつづった。
競歩男子20キロ世界記録保持者の鈴木雄介選手(能美市出身)は「強く、明るく、未来を見てください」、女子サッカー日本代表の北川ひかる選手(金沢市出身)は「みんなで一緒に乗り越えよう!」と激励した。
他にも依頼している人がいるため、届き次第、連合会のホームページに掲載する。
●小松で11月にギネス挑戦企画
連合会は、北陸新幹線県内全線開業を盛り上げようと、11月に市内の児童生徒が「人文字で電車を表現する最多人数」をテーマにギネス記録に挑む予定で、これに合わせ小松市の子どもたちに宛てたメッセージも依頼している。
連合会のギネスチャレンジ特別委員会の石郷岡信二委員長(48)は「復興に向けてみんなが心を寄せていることを忘れないでほしい。ギネス挑戦では、子どもたちに諦めない気持ちや達成感を味わってほしい」と話した。