【大分】大分市教委は観光や地域振興に活用してもらおうと、市内に残る6体の磨崖仏の3次元(3D)モデルをウェブサイトで公開している。「さまざまな角度から詳細に観察できる。関心を持つきっかけにしてほしい」と呼びかけている。
県内は全国で最も多くの磨崖仏がある。市内にも8体あり、そのうち、国指定史跡の大分元町石仏、高瀬石仏、県指定史跡の岩屋寺石仏、曲石仏、口戸(くちど)磨崖仏、市指定史跡の伽藍石仏の高精細画像による3Dモデルを制作した。
ウェブサイト「大分市デジタルアーカイブ~おおいたの記憶~」にスペシャルコンテンツ「磨崖仏を訪ねる」を追加。パソコンを操作することで、あらゆる角度や距離から仏像の細やかな表情や色彩を見ることができる。
文化財課は「磨崖仏は薄暗い場所にあり、現地では見えにくい部分も多い。当時の優れた仏教美術の技や人々の信仰の厚さを知る機会にしてほしい」と話している。
サイトは昨年6月に公開開始。毎月約2千件のアクセスがあるという。本年度は地域の大型絵馬や古地図などのコンテンツなどを追加する予定。