JFAアカデミー福島で入校式 14年ぶりに男女そろい 25人が成長誓う

14年ぶりに男女そろって行われた入校式で意気込みを述べる19期生

 日本サッカー協会(JFA)の選手育成機関「JFAアカデミー福島」の入校式が8日、Jヴィレッジ(福島県楢葉・広野町)で行われた。東京電力福島第1原発事故の影響で静岡県で活動していた女子が今年度から県内で活動を再開したため、14年ぶりに男女そろって式を迎えた。19期生男女計25人が成長を誓い、世界に向けた一歩を踏み出した。

 式ではJFAの宮本恒靖会長が式辞、内堀雅雄知事と遠藤智広野町長、松本栄樹楢葉町副町長、菅野貴夫県サッカー協会長が祝辞を述べた。男子日本代表の森保一監督と女子日本代表の池田太監督のビデオメッセージも紹介された。

 25人を一人一人紹介し、17期生の伊藤杏莉さんと西川宗汰さんが歓迎の言葉を述べた。新入生を代表して緑川真生さん=福島市出身=と小滝音叶(おんか)さん=喜多方市出身=がアカデミー生活での目標などを披露して決意表明した。

 25人の出身地は北海道から鹿児島県まで16道県に及ぶ。3年間の男子は広野町の柊寮から広野中に通学し、6年間の女子は楢葉町の扇寮から楢葉中、ふたば未来学園高に通う。JFA認定コーチ陣の指導などを受けて技術を磨く。

 原発事故後、静岡県に練習拠点を移していた。男子は2021(令和3)年4月に福島県での活動を再開していた。

 男女そろった入校式を県内で迎え、宮本会長は「帰還への多くの方の支援に感謝する。素晴らしい施設で学びを重ねてほしい」と話し、内堀知事は「静岡でも福島の名で活動し、新たなスタートを迎えられたことに敬意を表する。25人の夢を感じた。地元自治体と連携し支援する」と述べた。

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