釈迦(しゃか)の誕生日を祝う「花まつり」の催しが7、8の両日、佐賀市内で開かれた。佐賀城本丸歴史館では子どもの健やかな成長を願う「稚児行列」が4年ぶりに行われ、華やかな稚児装束と冠を身にまとった幼児から小学生までの24人が場内を練り歩いた。
7日の稚児行列では家族や来館者が見守る中、子どもたちは龍谷高吹奏楽部の演奏に合わせ、ハスの造花を手に進んだ。釈迦が生まれた時に空から甘露の雨が降り注いだという言い伝えから、花御堂に設置された釈迦像にひしゃくで1人ずつ甘茶をかけた。
佐賀市の山田夏々華ななかさん(8)は「かわいい衣装を着られてうれしい。冠は重たかったけれど、行列が始まったら楽しくなって気にならなくなった」と声を弾ませ、母親の恵さん(38)は「伝統文化に触れられるめったにない機会なので、思い出として残してあげたかった」と話した。
釈迦が生まれた8日には願正寺で法要やミニコンサートが開かれ、精進カレーも振る舞われた。(伊東貴子)