「スノーピーク鹿沼」完成 キャンプ場に温泉、飲食店も 13日開業前に報道陣へ公開

木造平屋のコア施設=9日正午、鹿沼市上南摩町

 思川開発事業(南摩ダム)に伴い鹿沼市が整備を進めてきた同市上南摩町の水源地域振興拠点施設(通称・スノーピーク鹿沼キャンプフィールド&スパ)が完成し9日、報道関係者向けの事前説明会が開かれた。同施設は大手アウトドアブランドのスノーピーク(新潟県三条市)が指定管理者で、同社直営のキャンプ場は関東初。12日に竣工(しゅんこう)式を行い、13日にオープンする。

 敷地面積約5万9千平方メートル。キャンプ場のほか、温泉や飲食店を一般客も利用できる「コア施設」、地元住民が使う農産加工場で構成する。キャンプ場はトレーラーハウス4棟を含め91サイト。コア施設は木造平屋約1500平方メートルで、柱や壁、家具などの木材のほとんどに鹿沼産を使用した。露天風呂やサウナも備えた。飲食店は、地元住民運営のそば店と人気カフェの系列店の2店。駐車場は各サイト内のほかに、74台分を設けた。

 説明会で市の担当者は「市街地から車で15分ほどで、首都圏からのアクセスもいい。施設を拠点に地域活性化を図りたい」と話した。

 同施設はダム建設に当たって80世帯が移転した水没地域の活性化を図るため、市が整備を進めてきた。2度の政権交代に伴う事業凍結期間などを経て、2022年10月に着工した。総事業費22億2千万円。国や思川下流域の自治体の補助も受けている。

木造平屋のコア施設=9日午後0時10分、鹿沼市上南摩町

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