台湾東部沖地震を受けて、3月に現地で研修した共愛学園前橋国際大の学生有志が9日、群馬県前橋市小屋原町の学内で募金活動をした。研修を通じて触れた現地学生の人柄や育んだ友情により、現地のために「支援できないか」と発生翌日に募金活動の実施を決めた。
学生有志は3月2~17日、北部の醒吾科技大と南部の長栄大を訪れ、両校の学生らと交流。昨秋から準備を進めた日本文化紹介のカリキュラムなどに取り組んだ。今月3日の地震では、醒吾科技大で校舎の壁の一部がはがれ落ちるといった被害があったという。
発生直後から研修メンバーの間で「何かできることはないか」といったやりとりが始まった。相談の結果、本年度の授業が始まる9日、多くの学生が集まる昼休みの食堂で募金活動することを決めた。
この日は台湾の文字や旗をあしらったTシャツを身に着け「ご協力お願いします」と声をかけると、通りかかった学生が次々と募金に応じた。
活動を担った3年生の小玉佳奈さん(20)は「現地の学生の人柄の素晴らしさに感銘を受けた。恩返しにもなればうれしい」とし、同じく3年生の片野弟哉さん(20)は「交流した現地の学生へ少しでも協力したい」と話していた。
醒吾科技大から前橋国際大への交換留学を今春スタートさせた陳衣琦さん(25)は学生が募金活動に取り組む姿に「感動しているし、勇気が出る」と感謝した。集まった浄財は醒吾科技大へ送られる。