富山県氷見市の応援にのぼり旗寄贈 気仙沼の夫妻「震災の恩返し」

のぼり旗を贈り、松原会長(右)と握手する熊谷さんと妻の聖子さん。左は林湊町内会副会長=氷見市観光協会

 能登半島地震からの復興で富山県氷見市を応援したいと、宮城県気仙沼市の会社役員、熊谷光良さん(76)と妻の聖子さん(70)が9日、「頑張ろう氷見」と書かれたのぼり旗300本を氷見市観光協会に届けた。東日本大震災で氷見市民が行った復興支援に恩返しの気持ちを示したかったと言い「今後も氷見に通い、皆さんと力を合わせて震災前より良いまちにしていきたい」と話した。

 東日本大震災後の2011年10月、氷見市の湊町内会は津波被害を受けた気仙沼市の一景嶋神社などで獅子舞を披露した。避難所や仮設住宅で過ごす住民が震災以降初めて集まり、励まされたという。

 熊谷さん夫妻は9日、湊町内会の林達也副会長と共に、JR氷見駅内の観光協会事務所を訪問。「氷見市民に見守ってもらっていることが復興の原動力になった」と話し、のぼり旗を手渡した。

 同協会の松原勝久会長は気仙沼市で炊き出しを行った経験がある。「熊谷さんの思いやのぼり旗を励みに能登半島、氷見全域の復興に頑張っていきたい」と感謝した。のぼり旗の文字は、依頼を受けて松原会長が揮ごうした。市内の観光事業所や市役所などに立てる。

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