上越総合病院 新設の透析棟完成 新潟労災患者も受け入れ治療始まる

本棟の南側に透析棟を新設した

上越市大道福田の上越総合病院(篭島充院長)は1日から、新設の透析棟で人工透析治療を開始した。

2022年3月に開かれた「上越地域医療構想調整会議」の分科会において、新潟労災病院(同市東雲町1)の人工透析患者を同病院で受け入れる方針が示された。これに伴い、同病院は昨年4月から施設・設備拡張を目的とした工事に着工。本棟南側に隣接する駐車場スペースの移動、同所への新「透析棟」建設を進め、今年3月に竣工(しゅんこう)した。

透析棟は鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積は1942・18立方メートル。1階に透析関連諸室を、2階に患者が関わる血液透析治療エリアを設けている。新設に併せてIT技術を積極活用。旧透析室では一部で導入していた電子カルテと透析管理システムの連携を全体に拡張した。

患者数はこれまで同病院で人工透析治療を受けてきた101人に加え、新潟労災から63人を受け入れ(1日時点)。患者の増加に伴い、透析ベッド数を30床から70床へ増床した。スタッフは臨床工学技士3人と看護師11人を増員し、約40人が従事。一部看護師は新潟労災から受け入れている。

患者は2日に1回程度、約4時間の人工透析治療を受ける。同病院の担当者は「スタッフの増員や設備拡充により、安心して治療を受けてもらえるよう体制を整えている」と話している。

本棟内にある透析棟への入り口

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