「急がんでよかじゃん ゆっくっいこで」 五島弁で交通安全PR 地元高校生がラジオ局とCM制作 五島署が感謝状

感謝状を手に記念撮影する高校生と熊川さん(前列右から2番目)ら=五島署

 「急がんでよかじゃん」-。長崎県五島市の高校生が五島署、地元ラジオ局と一緒に、島内で交通安全を呼びかけるラジオCMを制作し、朝夕の時間帯に毎日放送されている。五島弁を交えた生徒たちの元気な声がドライバーらに好評で安全意識の啓発に一役買っており、同署で功労者感謝状の贈呈式があった。
 CMは同署協議会のアイデアがきっかけ。制作の協力を県立五島高、県立五島海陽高の両生徒会に打診したところ、快く了承。地元でFMラジオ「goto FM」を放送している五島テレビ(同市)が、ラジオCMと県警公式SNSで発信する動画制作を支援した。
 ラジオCMは40秒間で、両高の生徒たちが台本から吹き込みまで担当。「急がんでよかじゃん。ゆっくっいこで(急がず、ゆっくり行きましょう)」と五島弁によるメッセージも随所に盛り込み、市民に伝わりやすい工夫を凝らしている。出退勤の時間帯に合わせて毎日午前8時に五島高、午後6時に五島海陽高のバージョンを放送中。
 5日の贈呈式には両高の生徒9人と、同社ラジオ制作担当の熊川秀和さん(34)が出席し、松尾和人署長が感謝状を手渡した。
 五島高3年の畑中和真さんは「聴いているよという反応がうれしい」、五島海陽高2年の泉和穂さんは「私たちの声を通じて多くの人に交通安全の思いが届いてほしい」と笑顔。熊川さんは「高校生の声に元気をもらうと好評。市民の役に立ててよかった」と話した。
 動画は県警公式のユーチューブやX(旧ツイッター)など各種SNSで視聴できる。

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