「尽きることのない議論があったかもしれません」 二転三転 統合後の小学校校名問題 打吹小学校で校名披露式 新たなスタート

統合する小学校名が二転三転し去年4月に開校した鳥取県倉吉市の「成徳小学校」が、今年度から「打吹小学校」として新たにスタートすることになり、10日、学校で、校名披露式が開かれました。

安松裕一 記者
「あちらに見えるのが打吹山。そのふもとに新たに誕生するのが打吹小学校です」

倉吉市の旧・成徳小と旧・灘手小が統合して、昨年度、新たに開校した「成徳小学校」は、今年度から「打吹小学校」に校名が変更となりました。

10日は、始業式に先立ち関係者が出席して校名披露式が開かれました。

打吹小学校 山名毅 校長
「長い時間がかかったかもしれません。尽きることのない議論があったかもしれません」

校名が決まるまでの道のりや関係者への感謝の言葉を述べた山名校長。
校名が決まるまでには紆余曲折がありました。

おととし、統合する学校の校名を決める際、事前のアンケートで「打吹」が最多の150件だったのに対し、わずか1件だった「至誠」が市議会で可決されたことが
ことの発端でした。

その後、住民の直接請求で「至誠」は白紙となり今度は、「打吹至誠」が新たな候補となりましたが、市議会の修正動議で結局「成徳」に変更。

そして昨年度、「成徳小」としてスタートしましたが、市はこれを暫定的なものとし、改めて将来統合予定の明倫小の保護者も含めアンケートを行いました。

ここでも最初のアンケートで一番多かった「打吹」が最多票となり、議会に提案され可決されました。

校章は倉吉市の木「ツバキ」をイメージしたもので、校歌とともに昨年度新たになり打吹小でも引き継いで使用します。

倉吉市 広田一恭 市長
「長期間に渡って皆さんにご心配をおかけしたことをお詫び申し上げなければいけないと思っております。その名前をこれからも大事にして、この学校が益々発展することを祈念している」

11日は入学式が行われ、22人の新入生を迎える打吹小学校。
少し遠回りはしましたが地域に愛される学校として新たなスタートです。

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