「資産形成の基本」お金を効果的に増やすためには?
2024年3月19日に、日銀は「マイナス金利政策」の解除を実施しました。
およそ17年ぶりの利上げにともない、主なメガバンクは普通預金の金利を0.02%に引き上げています。
今後、金利のある世界は続くのでしょうか。
今回は、バブル期の金利と比較しながら、新たに金利を引き上げた銀行について解説します。
記事の後半では、効果的にお金を増やす方法についても解説しているので、最後までご覧ください。
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普通預金の金利を引き上げた銀行
普通預金の金利を引き上げた都市銀行、信託銀行、地銀をそれぞれ確認しましょう。
都市銀行の金利
都市銀行では、三菱UFJ銀行が他行に先がけて3月21日から普通預金の金利を年0.02%に引き上げました。
- 三菱UFJ銀行:2024年3月21日から適用
- 三井住友銀行:2024年4月1日から適用
- みずほ銀行:2024年4月1日から適用
- りそな銀行:2024年4月1日から適用
他の都市銀行も追随する形で、4月1日より普通預金の金利を引き上げています。
では、信託銀行では金利の引き上げが行われたのか確認しましょう。
信託銀行の金利
信託銀行も、普通預金の金利を年0.02%に引き上げています。
- 三井住友信託銀行:2024年3月25日から適用
- 三菱UFJ信託銀行:2024年4月1日から適用
- みずほ信託銀行:2024年4月1日から適用
- SMBC信託銀行:2024年4月1日から適用
基本的に、メガバンクが預金金利の引き上げをしていますが、地銀でも同じ流れとなっているのか確認しましょう。
地銀の金利
地方銀行でも、さまざまな銀行が金利の引き上げを発表しています。
金利は年0.02%です。
主な地方銀行の金利を確認しましょう。
- 北海道銀行:2024年4月1日から適用
- 横浜銀行:2024年4月1日から適用
- 北陸銀行:2024年4月1日から適用
- 名古屋銀行:2024年3月25日から適用
- 京都銀行:2024年4月1日から適用
地方銀行では、メガバンクとの差別化を図るために、預金金利を今後引き上げる可能性もあります。
以上から、各銀行で預金金利を引き上げました。
とはいえ、金利は年0.02%なので、100万円を預けても利息は200円です。
では、バブル期の金利はどうだったか確認しましょう。
バブル期の金利はどれくらいだったのか
バブル期は、1986年12月から1991年2月ごろまでを意味します。
ピーク時には、預金金利が年2%を超えていました。
100万円を預けた場合、年2%だと利息が2万円になる時代です。
ただ預けておくだけで利息が2万円になるため、バブル期は金利のある世界だったといえるでしょう。
バブル期に比べれば、年0.02%の引き上げだと金利のある世界とはいえないでしょう。
では、お金を効果的に増やすための方法を確認しましょう。
お金を効果的に増やすためには
お金を効果的に増やすためには「短期」「中長期」の視点で預け先を変えましょう。
一般的に、預け先として有効だとされている方法は、以下の通りです。
- 短期:預金
- 中長期:債券・株式投資
債券や株式に投資するメリットは「複利効果」です。
保有期間が長くなると、複利によって利息が大きくなります。
そのため、10年後より先の資産形成に効果的です。
投資によって効果的な成果を出すためには、分散投資を心がけましょう。
分散投資は、資産や通貨、地域などの分散方法があります。
分散投資では、異なる値動きをする資産を組み合わせると良いでしょう。
それぞれの資産を組み合わせることで、リスクとリターンのブレが少なくなる可能性が高まります。
分散投資をする場合、NISAを活用すると良いでしょう。
NISAは投資で得た配当金や売却益が非課税になる制度です。
つみたて投資枠では、投資信託によって中長期的な資産形成が可能です。
株式を直接購入したい場合は、成長投資枠を活用してください。
どちらの枠を活用するかは、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談してください。
効果的にお金を増やすには工夫が必要
各銀行が、マイナス金利政策の解除を受けて、続々と預金金利の引き上げを実施しています。
金利は高くなりましたが、バブル期の頃と比べると、まだ預金金利でお金を効果的に増やすとまではいかないでしょう。
そのため、お金を効果的に増やすには、短期と中長期でお金の預け先を変えることが重要です。
中長期的にお金を増やすには、複利効果のある債券や株式への投資を活用すると良いでしょう。
株式等による投資で活用したいのが、配当金や売却益を非課税で受け取れるNISAです。
まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融庁「新しいNISA」
- 金融庁「資産形成の基本」