警察官採用募集に「お笑い芸人」起用…なぜ? 背景に受験者数「5年で半減」 「上下関係が厳しい」イメージ払しょくへ…コント形式で紹介

島根県警が、警察官採用募集のためお笑い芸人を起用しました。
採用募集の動画に登場したのは人気お笑いトリオ「ネルソンズ」。警察官の募集にお笑い芸人という思い切ったカードを切った背景にあるのは、受験者数の激減です。

11日、島根県警が公開を始めた採用募集動画に登場するのは、人気お笑いトリオ「ネルソンズ」の3人です。

警察官を目指す少年役の和田まんじゅうさんと、警察官役の青山フォール勝ちさん・岸健之助さんが、コントを交えながら、仕事内容や職場環境、さらには福利厚生と詳しい内容を伝えてくれる内容となっています。

県警の担当者らはさっそく松江市の島根県立大学を訪れ、ブースで動画を紹介し、学生にPRしました。

学生は
「ネルソンズさんが出てるので笑えるところも含めながら、大事なポイントは押さえていて分かりやすかったです」

島根県警警務課 福間宏剛 管理官
「受験者数が減少しておりますこと、採用倍率が低下していることは確かでございます。
芸人さんを用いて警察官の仕事の魅力ですとかやりがいですとか、とにかく幅広い年齢層の方々に見ていただいて、警察に対して興味を持っていただきたいと思います」

実は島根県警の警察官の採用試験の受験者数は、2018年には289人でしたが、2023年は150人と、ここ5年で半減しています。
こうした傾向は全国的なものということですが、その一因としてあげられるのが、「仕事がキツイ」「上下関係が厳しい」などのネガティブなイメージ。

こうしたイメージを払拭するとともに、警察官への興味を、多くの人に持ってもらおうと、若者に人気の芸人に白羽の矢が立ったというわけです。

ちなみになぜ、ネルソンズなのかというと…?

島根県警警務課 福間宏剛 管理官
「和田まんじゅうさんと青山フォール勝ちさんが松江市出身ということで、ネルソンズさんは令和4年の11月から島根県警察の特別リクルーターに任命させていただいております」

動画は、県警の公式ユーチューブチャンネルで公開されているほか、今後はテレビCMでも放映される予定です。
芸人パワーで、受験者数増に一役買うことできるのか、注目が集まります。

© 株式会社山陰放送