福島市の信夫山ねこ稲荷 さい銭箱壊され、現金被害相次ぐ

何者かによって壊された、ねこ稲荷のさい銭箱=7日

 福島県福島市の信夫山にある西坂稲荷神社(通称・ねこ稲荷)で、さい銭箱が壊され、現金が盗まれる被害が相次いでいることが関係者への取材で分かった。

 最初に被害が判明したのは昨年6月。神社の管理団体が、さい銭箱ごと無くなっているのを発見し、福島署に被害を届け出た。新しいさい銭箱を設置した後も、鍵を壊されるなどの被害が続いた。管理団体は3月末に鍵を頑丈なものに交換したが、5日から6日朝にかけ、箱が壊され、現金が盗まれていたという。

 神社の関係者の女性は「何度もさい銭箱が荒らされ、困っている。全国から参拝に来ていただいている方からの思いを踏みにじる行為で悔しい」と話した。

 西坂稲荷神社は、信夫山の蚕を食い荒らすネズミを退治した御坊(ごぼう)狐が「ねこ稲荷」として信仰を集めたとされる。境内に設置された掲示板には、県内外の愛猫家が持ち寄った猫の写真が並んでいる。

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