4月に入り、岩手県内で林野火災が頻発している。雪解け後の乾燥した状態で野焼きをし、燃え広がったケースが多いとみられる。手拭いに火が燃え移った事例や枯れ草などの焼け跡から遺体が見つかった火災なども発生。建物火災も増加している。たき火やキャンプなどレジャー目的でも火を扱う機会が増える季節となり、消防関係者は一層の注意を呼びかける。
花巻市田力では5日、野焼きの火が首にかけていた手拭いに燃え移り、70代の女性が両手や顔にやけどを負った。6日には同市石鳥谷町の草地で枯れ草など2.8アールを焼き、焼け跡から身元不明の1人の遺体が見つかった。7日夜から8日にかけては各地で4件の建物火災が相次いだ。
県によると、2023年に県内で発生した林野火災は28件(速報値、前年比2件減)。そのうち6割は3~5月で、原因はたき火や野焼きが大半を占めた。