「切られるのは悲しい」店舗建設で伐採予定のソメイヨシノ “残して”と住民たちが陳情=静岡・河津町

静岡県河津町の街なかに樹齢約70年のソメイヨシノの大木があり、2024年もきれいな花を咲かせました。このサクラが工事によって切られてしまう恐れがあり、「木を残してほしい」と住民たちが署名を提出しました。

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<柴田寛人記者>
「工事現場の敷地内には、ソメイヨシノの花がまだ残っています」

かつて河津町立南中学校あった河津町の町有地は、民間企業に貸し出され、2024年10月のドラッグストア開店を目指し、工事が進んでいます。

道沿いには河津桜が9本並んでいましたが、全て伐採され、樹齢約70年のソメイヨシノが1本だけ残っています。

このソメイヨシノをいまのまま保護し、可能な限り河津桜を復活させてほしいと、住民たちが4月10日、町と町議会に署名を提出しました。署名は約2週間で1494人分が集まったといいます。

<住民有志 森田光衛代表>
「残っているサクラについては、由緒ある、河津町が誕生した時に(植えられた)サクラでして、それをあくまでも残してもらう。記念のサクラということでね」

サクラは住民に愛されていて、見物に来る人も多いといいます。

<地元の女性>
「こうやって写真をいつも(娘が小学校に)入学した時に、ここの下で写真を撮ったりしてたので、(サクラが)大きいので、切られるのは悲しいなと」

すでに切られた9本の河津桜も樹齢30年。住民が手入れをしてきれいに咲いていました。ドラッグストアの整備計画では数本の河津桜を新たに植えますが、ソメイヨシノを残す予定はないということです。

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