大田原の大野放牧場、乳牛16頭が入牧 桜もお出迎え 広大な土地元気に走り回る

桜が咲く中、放牧場に入る乳牛

 【大田原】湯津上の市大野(おおや)放牧場で12日、市内4農家が育てる生後6~19カ月の乳牛16頭が入牧した。入牧は桜が咲く中、春の訪れを告げる風物詩だ。

 午前9時ごろから、農家らがトラックで乳牛を運び入れ、体重や体高、健康状態をチェック。耳標を付け、放牧地に放した。入ることを渋るように引き返す牛もいたが、放牧地で元気に走ったり跳ね回ったりする姿が見られた。

 約28ヘクタールの広大な土地では、牛のストレスが少なく足腰が鍛えられる。和牛は5月から入牧され、計約50頭の牛が11月まで過ごす。

 大野放牧場利用組合の長谷川賢一(はせがわけんいち)組合長(73)は、円安の進行による飼料高などを念頭に「経営はより厳しくなっている」と嘆きながらも「いい乳を取るため努力する。たくさん牛乳を飲んでほしい」と話した。

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