【50代からのメイク術】目力がアップし、5歳若返るアイラインの描き方とは?

まぶたが下がってきた、まつ毛が細くまばらになった、目元がシワっぽくなってきた……。そんな、目力が弱まって疲れた印象の大人の目元を、元気に生き生きと見せるのはアイラインの得意技! 簡単で効果的に目力アップができる、テクニックとポイントをお伝えします。

教えていただいたのは
EGAO/えがお美容室
船津有史さん

ふなつ・ゆうし●ヘア&メイクアップアーティスト。
東京・巣鴨にあるシニア世代専門美容室にて、5000人以上の女性を若々しくきれいに変身させてきた「リバイバルメイク」の第一人者。
著書に『悩みがぶっ飛ぶ 50代からのヘア&メイク術』(扶桑社)など。
https://egao-salon.jp

描き方とアイテム選びが アイライン成功の秘訣

「大人にこそ、アイラインがおすすめ。でも、苦手意識をもつ人が多いですね」

と船津有史さん。

「多いお悩みは、線がきれいに引けずガタガタになるというもの。これはまつ毛の上側に描いているからです。大人世代は、まつ毛の根元と根元の間を埋めるように描きましょう。目のフレームを強調するというより、薄くなったまつ毛を濃密に見せるイメージです」

アイラインの目尻ははね上げるものと思いがちだが、大人にはNG。

「目尻のシワと交差し、逆にシワを目立たせることに。まつ毛の根元を埋めて濃く見せるだけで、目が十分パッチリと見えて、今っぽい印象になりますよ」

おすすめアイテムは、細めでジェルタイプのアイライナー。

「ペンシルは描きやすいけれど、大人だとにじみやすい、リキッドはにじみにくいけど描くのが難しい。この2つのいいとこどりをしたのがジェルアイライナーです。1.5~2ミリの細芯ならまつ毛の根元にフィットして、描きやすいですよ」

アイラインのお悩み

お悩み① ガタガタでなめらかな線が描けない

「老眼で自分の目元が見づらいので、アイラインがガタガタになります。修正を重ねていくうちにすっごく太くなったり、左右で違う太さになったりしてあきらめることも」(かりんのママさん・62歳)

お悩み② 目尻のシワとはね上げたアイラインが交差する

「下がってきた目尻を上げて見せ、目力をアップしたいのですが、目尻をキュッとはね上げてアイラインをしっかり引くと、ケバさだけがすごく増してしまいます」(ronronさん・59歳)

お悩み③ ラインがにじんで目の下がパンダ状態に

「年とともに涙目になりやすく、少し時間が経つとすぐに下まぶたにアイラインがにじんで、真っ黒なパンダ状態に。化粧直しの手間もかかって面倒です」(ずっちゃんさん・64歳)

ゆうゆうモデル・能村貴子さんがアイラインを入れて若々しく変身!

BEFORE(アイラインなし)

雑誌「ゆうゆう」モデル・能村貴子さん(53歳)のお悩み

「まぶたにハリがなくなってきて、目力が弱くなったのが悩みです。目力が弱いと、顔が間延びして見える気がして。顔にメリハリをつけたいけれど、何をしたらいいかわかりません」(能村さん)

AFTER(アイラインあり)

EGAO/えがお美容室・船津有史さんチェック

「薄くなったまつ毛の根元にアイラインを加えただけで、黒目まで大きくなり、顔も引き締まって見えますね。目を閉じたときにアイラインを入れているのがわからないくらいが、上品に見えます」(船津さん)

アイラインを描くときのポイント

アイラインをきれいに描くには、実は描くときの姿勢とアイライナーの持ち方·ペン先の当て方が重要です。うまく描けないとあきらめる前に、ぜひこの方法を試して。

拡大鏡が便利!

片面が通常の鏡、片面が3倍鏡になっていて、両手が使える据置タイプ。※在庫状況は店舗に確認を。●TRENSUM
/トレンスーム ミラー 599円/イケア・ジャパン (イケア・ジャパン カスタマーサポートセンター ☎050-4560-0494)

POINT

肘をついて鏡は目より下の位置に

鏡は見下ろす高さに置き、少しあごを上げるとまつ毛の生え際が見えてペン先を当てやすい。肘をつき、手元をしっかり安定させて。

POINT

ペンは立てて描く

ラインは、まつ毛の生え際の隙間を埋めるもの。ペンを立てて持ち、目の下からまつ毛の生え際に差し込むような感覚で当てると、ねらったところにきちんと描ける。

小指を頬に添えて固定

小指を頬に添えると安定する。ベースメイクの崩れが心配なら、パフなどを間に挟むと○。描くときは、手は固定してペン先だけを動かす。

POINT

重いまぶたは軽く横に引く

片手で目尻を少し真横に引っ張ると、まぶたがピンと張り、目尻ラインを描きやすい。このときの鏡は、真正面の高さにしておくと見やすい。

NG

× まつ毛の上から描く

ペンをねかせて持ち、まつ毛の上から描くとまつ毛の生え際にペン先を当てづらくなる。肘も浮いているため、線がガタガタになりやすく、生え際とラインの間に隙間ができる原因に。

NG

× まぶたを上に引き上げる

まぶたを引き上げて描くのは一見正解のようだが、手を離すとまぶたが下がり、アイラインも下がることに。特に目尻は重く垂れ下がって見えるので要注意。

アイラインの描き方

正しい姿勢と持ち方がわかったら、いよいよ描いていきましょう! 先にビューラーでまつ毛を上げると描きやすくなります。一重、奥二重、二重と形を問わず、目力がアップ!

使ったのはこれ

濃密に発色するブラック。まぶたに引っかからず、なめらかに描けるジェルタイプ。●キャンメイク クリーミータッチライナー 01 715円/井田ラボラトリーズ(☎0120-44-1184)

黒目の上から描き始める

ペン先をまつ毛の生え際に当て、左右に小刻みに動かして隙間を埋める。黒目が強調されるので、加齢とともにぼやけた目元もパッチリとした印象に。

目尻の端までちょこちょこ描きで

①と同様に左右にちょこちょこ動かしながら、目尻側の一番端のまつ毛まで埋める。多少ガタガタになっても、最後にならすので気にせずに。

目頭側は一番端のまつ毛まで

黒目の上から目頭側へ、同様に埋める。目頭の端まで描くと強すぎる印象に。目頭側の一番端のまつ毛までを目安にし、目頭には描かない。

目尻の延長ラインは水平に

目のフレームから水平に3~5ミリのばすと、自然に目が大きく見える。はね上げると古い印象になり、下げるとたるんで見えるので注意。こめかみを真横に軽く引っ張ると描きやすい。

綿棒でラインをなじませる

綿棒の先を軽くつぶして濃いブラウンのアイシャドウをつけ、描いたラインとまぶたの境目を軽くなでる。線のガタつきをならし、肌へ自然になじませる効果が。

完成

目力アップ!
目のキワも自然。

図で解説

※この記事は「ゆうゆう」2024年5月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

撮影/松木 潤(主婦の友社) イラスト/酒井真理 取材・文/髙橋千恵子


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