学芸員のイチ推し作家や作品を解説 山形美術館・高橋龍太郎コレクション

高橋龍太郎コレクションのルーツとなった作品などを紹介する岡部信幸副館長(右奥)=山形市・山形美術館

 現代アート収集家の高橋龍太郎さん(鶴岡市生まれ)のコレクション展「カンヴァスの同伴者たち」の担当学芸員が案内するイチ推しトークが12日、山形市の山形美術館で開かれた。岡部信幸副館長がコレクションのルーツとなった作家との出会いや、顔を表現した作品を分類した「象(しょう)をうつす」の解説を行い、展示の面白さを伝えた。

 岡部副館長は、今回のコレクション展は高橋さんが現在興味を持つ作家や、見てほしい作品を集めたと企画の意図を説明したほか、収集を始めようと思った草間弥生さんや合田佐和子さんの作品を解説した。

 「象を―」では、顔はその人を象徴する部分でありながら「架空の人物の顔を描くことで作家自身の内面を表現している」などと説明した。来館者約40人が聞き入った。

 次回以降の学芸員トークは26日、5月10、24日の3回。展示は国内有数のコレクター高橋さんが所有する3千点超の中から、作家46人の75点を紹介している。5月26日まで。

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