栃木県内、増える「1人暮らし世帯」3割が高齢者 男性未婚率は全国9位に

栃木県の1人暮らし世帯、高齢単身世帯の推移

 栃木県の1人暮らし世帯は2020年の国勢調査で全世帯の32.9%に当たる26万1757世帯に上り、その20年前に比べ約1.8倍に増えている。うち65歳以上は約2.7倍の8万5355世帯で、1人暮らし世帯の約3割を占める。全世帯に対しては約1割。他県よりも高い本県の男性未婚率などを踏まえれば、12日に発表された50年の日本の将来推計よりも身寄りのない高齢世帯の割合が高くなる可能性がある。

 5年ごとの国勢調査によると、00年の1人暮らし世帯は14万9311世帯で全体の22.4%。05年は2万2771世帯増え、24.4%。以降も世帯数や割合は右肩上がりで15年には21万9720世帯を数え、20年には初めて3割を超えた。

 高齢単身世帯は1人暮らし世帯の中でも増加が目立つ。00年は3万1206世帯で05年4万1400世帯、10年5万2870世帯、15年6万9790世帯と5年ごとにおよそ1万~1万5千世帯ずつ増えている。

 一方、本県は、50歳までに結婚をしたことがない人の割合を示す50歳時未婚率が男性で27.0%(20年国勢調査)となり、全国9位と高かった。女性は13.9%で全国37位だったが、未婚率は上昇している。この傾向が続けば、50年には未婚の高齢者が急増する。

 高齢単身者が安心して暮らせる環境づくりを進める県は、孤独・孤立対策に力を入れる考えという。県保健福祉課は「市町と協力して、孤独や孤立に悩む県民に寄り添っていく」としている。

© 株式会社下野新聞社