青森県弘前市の弘前公園外堀のソメイヨシノと十和田市の官庁街通りの桜が13日、開花宣言された。ともに最速だった昨年より遅い開花となったが、青森県にもいよいよ桜前線が到着した。
弘前公園外堀のソメイヨシノはまだ多くがつぼみの状態だが、日当たりの良い高いところにある枝には薄ピンク色の花がほころび始めた。12日に開幕した弘前さくらまつりを少しずつ盛り上げている。
外堀のソメイヨシノの開花は、史上最速の早咲きを記録した昨年の7日より6日遅く、満開は18日の見込み。園内のソメイヨシノ標準木の開花は14日、満開は19日で、ともに平年に比べて8日早い予想となっている。
周辺を散策していた同市の野沢あや子さんは「公園の桜を毎年楽しみにしている。昨年よりにぎわっているようでうれしい。満開になるのが楽しみ」と話した。市公園緑地課の桜守・丸居和(なぎ)さんは「外堀の桜は例年通り、満開に向けていい状態で咲いている。まつり期間中、多くの人に楽しんでいただけると思う」と期待を寄せた。
十和田市春まつりを主催する市などは13日、メイン会場の一つ、同市官庁街通りの桜の開花を宣言。“主役”を迎え、6日に始まった同まつりはいよいよ本番。同通りには開花に誘われるように家族連れらが繰り出し、散策や市役所3階展望テラスからの眺めを楽しんでいた。
長さ約1.1キロの同通りは、ソメイヨシノを中心に155本の桜が彩る。調査を始めた2000年以降で最速だった昨年より6日遅いが、21、22年と並び3番目に早い開花となった。市によると18、19日ごろが満開とみられる。
横浜市から初めて十和田市を訪れた奥野みどりさん(76)は「桜流鏑馬(やぶさめ)、現代美術館、アート広場を見て素晴らしいと思った。できれば満開の時にまた来たい」と話し、つぼみがほころび始めた枝を見上げていた。
同通りは、午後6時から9時まで夜桜のライトアップが行われている。