「格別」「凄いアドレナリンが出た」東京ダービーを体感した長友佑都の想い。ともに16年前のダービーマッチを戦った城福監督とは何を話した?

2024年4月13日に味の素スタジアムで、J1リーグでは実に16年ぶりの東京ダービーが開催された。東京VとFC東京が火花を散らしたその一戦は2-2の引き分け。一時は2点をリードされたFC東京が最終的に後半のアディショナルタイムに追いつくという劇的な展開だった。

この試合を振り返り、長友は次のような感想を述べている。

「失点して退場者も出たのでどうなるかと思いましたが、最終的には自分たちの、東京のスピリットを見せることができました。(1-2の状況で)自分がピッチに入ってから流れを変えてやろうと思って。勝てなかったのは残念ですが、引き分けに持ち込めたのは良かったです」

両チームのファン・サポーターの熱気に包まれた東京ダービーの雰囲気を、長友は「格別」と表現。「J1のどんな試合よりも興奮したし、凄いアドレナリンが出た」と特別な想いを明かしている。

16年前の東京ダービーを経験しているのは、この日の両チームのメンバーで長友ひとり。そういう背景もあり、東京ダービーには「格別な想い」があった。

「もっとダービーを盛り上げたいです。ミラノダービーもそうですけど、トルコのガラタサライとフェネルバフチェ、フランスのマルセイユとパリ・サンジェルマンでも、街が1週間前から雰囲気が変わるというのを経験してきた。今週、東京ダービーがあるんだと雰囲気が上がるようにしたい」

ちなみに、16年前はFC東京の監督だった城福氏とはどんな話をしたのか。それを訊かれた長友はこう答えた。

「試合前に挨拶をしただけでそこまで話せませんでした。会えて嬉しいなと、またJ1で戦えて。敵になりましたけど、それでも嬉しいなと」

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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