県都の春を彩る恒例の「霞城観桜会」が13日、山形市の霞城公園で始まり、多くの花見客がやまがた舞子と記念撮影したり、堀に浮かべた舟の上で奏でる音楽に聴き入ったりして、春らんまんを満喫した。
好天に恵まれ、ソメイヨシノを中心に約1500本ある桜がいずれも前日に満開を迎えた。今年は新型コロナウイルスに伴う飲酒可能エリアの制限が解除され、家族連れや観光客らが至る所にレジャーシートを広げ、酒を酌み交わす姿も見られた。
最上義光騎馬像前では、やまがた舞子が華やかな演舞で花を添え、しだれ桜をバックに記念撮影に応じると、たくさんのカメラに囲まれた。「風流花見流し」と銘打った船上演奏では、美しい雅楽の調べが東大手門前の堀に響き渡り、観衆を耳でも楽しませた。
最終日の14日はやまがた舞子による花見園遊や風流花見流しのほか、仙山連携企画として山形大花笠サークル四面楚歌(そか)による花笠踊りや、仙台すずめ踊りの披露もある。
巨竜、ダイナミックに-書道家希泉さんライブペイント 霞城観桜会に合わせ、山形市を拠点に活動している書道家希泉(きせん)さんが、絵を下地に書をしたためるライブペイントを会場で行った。
希泉さんは青森県出身。大学進学を機に同市に移り住み、書道パフォーマンスを定期的にライブ配信している。ペイント技術は全て独学という。
「旅路」をテーマに、縦約2メートル、横約3メートルの画面に1時間ほどで巨大な竜を描き、最後に上から「時が来る 今、来ている」と力強くつづった。希泉さんは観客に「今この時を大切にしてほしい」と呼びかけた。ライブペイントは14日にも行う。