友好の輪、さらに広く 豪・スワンヒルの市民訪問団、山形市入り

生け花を体験するスワンヒル地方市の訪問団=山形市国際交流センター

 山形市が友好姉妹都市の盟約を結ぶオーストラリア・スワンヒル地方市からの市民訪問団が15日、来県した。盟約締結40周年を記念した訪問で、新型コロナウイルス禍を経て交流事業が再開した。山形市も10月にスワンヒルに訪問団を派遣する方針で、友好の輪をさらに広げていく。

 スチュアート・キング市長(54)をはじめとする25人が来県し、早速、市国際交流センターで生け花を体験して日本文化に触れた。華道家元池坊山形支部(中嶋ちえ子支部長)のメンバーを講師に、定型のない自由花の様式で作品作りを楽しみ、ロレッタ・グリーソンさん(59)は「初めてで楽しかった」と笑顔。自身は4回目の山形訪問で、「私の子どもも交換留学で山形市に来たことがある。交流事業を通じて人間関係を築くことが特に大事」と話した。

 一行は19日まで滞在する。期間中は山形市との記念式典に臨むほか、山寺や蔵王を訪れる。キング市長は16歳のときに交換留学で山形市を訪れ、今回が2回目の訪問という。「再び交流できることにわくわくしている。両市の交流は44年間続いており、今の子どもたちも私たちと同様、温かい友好関係を持てるようにしたい」と見据えた。

 スワンヒル地方市は人口約2万人の都市で、山形市とは1980(昭和55)年に姉妹都市の盟約を締結した。市民訪問団を相互に受け入れ、中高生の短期交換留学事業も展開してきた。最後の来形は2015年8月で、山形市は当初、20年の盟約締結40周年記念で訪問団を受け入れる予定だったが、コロナの感染拡大により延期していた。

© 株式会社山形新聞社