三沢のPFAS 青森県と市が22日にも水質調査

 米軍三沢基地(青森県三沢市)東側の五川目堤(いつかわめつつみ)と呼ばれるため池から、高濃度の有機フッ素化合物「PFAS」が検出された―と東京都内の市民団体が明らかにしたことを受け、県と市が22日にも水質調査を行うことが15日、関係者への取材で分かった。

 調査ポイントは五川目堤と、太平洋沖合1キロ2カ所の計3地点のもよう。五川目堤は市、海は県がそれぞれ調査する見通し。3月に市民団体「食の安全・監視市民委員会」が、国が定める暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)の約15倍に当たる濃度の有害物質を検出したと公表しており、この値が正確なものか検証する。

 発がん性が疑われる有機フッ素化合物は米軍基地で散布された泡消火剤に含まれていたことが確認され、全国の基地周辺の河川や地下水への流出が問題になっている。

 防衛省によると、基地内の消火訓練で使った、汚染が疑われる水について、浄化した上で基地東側の調整池に放出していた―と米軍側から説明があった。ただ、この調整池は市民が釣りなどで利用する五川目堤とつながり、今後の影響も否定できず、市は同省を通じさらなる情報提供を求めている。現時点で回答はない。

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