下野の女性が1億2388万円被害 栃木県警、SNS投資詐欺として捜査 県内被害は増加傾向

 15日午後、下野市、非常勤講師女性(67)が「現金1億2388万3248円をだまし取られた」と下野署に届け出た。同署は交流サイト(SNS)を悪用した投資詐欺事件として捜査している。県警によると、県内では今年、同様の投資詐欺事件の申告が十数件あり、被害は増加傾向にあるという。

 同署によると、女性は2023年11月9日午前、スマートフォンでSNS上の投資勉強会の広告表示から投資専門家を名乗るSNSとつながり、紹介された別のSNSのアカウントやグループに登録し、投資サイトに自分の取引アカウントを作成。同12月4日午前、紹介されたアカウントのメッセージを信用し、金取引の名目で指定された口座に現金10万円を振り込んだ。

 さらに今年3月6日までに計27回にわたり、投資と手数料などの名目で別の指定された口座に計約1億2378万円を振り込んだ。

 同署によると、女性は同市内の金融機関のATMや窓口、ネットバンキングで、1回当たり約90万円~約1700万円を送金していたという。詐欺を疑った知人の指摘で被害に気づいた。

 県警の担当者は「毎回異なる個人名義の口座に現金を振り込ませるのは詐欺の手口。不審なもうけ話にだまされないでほしい」と注意を呼びかけている。

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