商品化の青いカレー 「色違う」と提訴 青森・鯵ケ沢町の観光協会

 青い海をイメージさせるカレールーの商品化を依頼したものの、パッケージ写真と異なる色のレトルトカレーが販売され被害を受けたとして、鯵ケ沢町観光協会が、商品化を委託した土産物卸売業者(青森市)に損害賠償約108万円を求め、青森地裁弘前支部に提訴していたことが15日までに分かった。提訴は昨年11月2日付。

 訴状によると、観光協会は2021年、町から見える日本海をイメージした青いカレーのルーを考案し、同社に商品化を依頼した。同社は製造業者にルーのレシピ開発を委託。22年6~7月、パッケージ写真に青いレトルトカレーがデザインされた商品計約3200個を観光協会に納品した。商品は23年3月までに約600個売れた。

 22年12月ごろまでに、商品を買った町民から観光協会に「パッケージの写真とルーの色が違う」との苦情が複数寄せられた。観光協会が商品の状態を確認すると、カレーのルーはセメントのような灰色をしていたという。

 観光協会は、製造業者から品質に問題はないと説明を受けたとした上で「(同社から)事前に変色の可能性があると説明を受けたことはなかった」と指摘した。

 同社は、取材に対し「こういうことになってしまい残念。弁護士と相談し対応を検討する」と話した。

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