海運連合の一部航路は香港停泊せず

世界の3大海運連合はこれまでに航路を大幅に調整しており、寄港地としての香港の地位が危機に瀕している。4月15日付香港各紙によると、香港の発展と密接な関係にある東方海外(オリエント・オーバーシーズ=OOCL)は、所属するオーシャン・アライアンスが今年、定時運航率の向上を主な目標としているが、一部の航路は香港を含む港湾には寄港しないこととなった。ただし依然として香港は国際海運センターとしての魅力を備えているとの見方を示した。一方、香港荷主委員会の何立基・総幹事は、深センと広州の港湾ターミナルの取り扱い能力がは増加しており、香港の港湾の処理量は今後数年間でさらに低下するだろうと指摘した。

OOCLはオーシャン・アライアンスが今年からスケジュールの改善と荷主へのより効率的なサービスの提供を優先し、航路の分布や港湾のプロセスを大幅に調整し、一部の航路は一部港湾に寄港しなくなると語った。同時に紅海危機への対応として香港を経由する航路も運休中。しかしOOCLは、市場の変化に細心の注意を払い、運航戦略を調整していると指摘し、今年初めに香港も経由地として就航した新たなアジア内航路について言及した。新型コロナ流行と地政学的な出来事の影響を受け、世界の海運会社の定時遵守率は大幅に低下しているが、海運研究機関シーインテリジェンスのデータによると、オーシャン・アライアンスの昨年の定時遵守率は55.3%で、まだ新型コロナ流行前の70%には程遠い。

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