午後3時のドルは154円前半で高止まり、34年ぶり高値圏で神経戦

Shinji Kitamura

[東京 16日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅高の154円前半で取引されている。米金利高を支えとするドル高地合いは不変で、対円では一時154.42円と、前日海外でつけた34年ぶり高値に再び迫った。

この日もドルは歴史的な高値圏で一進一退の神経戦が続いた。「いつ介入が入ってもおかしくない状況は変わらない」(大手銀関係者)との見方から上値では売りが出るものの、米2年債利回りが一時5%台と、昨年11月に付けた18年ぶり高水準へ迫る勢いを見せる中で、下値では「押し目買い意欲が引き続き強い」(FX会社)という。

鈴木俊一財務相はきょう午前、米国で行われるG20財務相・中央銀行総裁会議や主要7カ国(G7)財務相・中銀総裁会議などで「為替を明示的に取り上げた議題は設定されていない」としながらも「議題にならなくとも話題にはなる」と発言したが、円相場に大きな反応はなかった。

ユーロ/ドルが一時1.0606ドルと前日海外安値を下抜け、5カ月ぶり安値を更新したことが、ドルの全般的な押し上げにつながったとの指摘もあった。

市場では「中東情勢の緊張感、米経済指標の上振れ、欧州中央銀行(ECB)の利下げ期待と、ドル買いムードは着実に高まっている」(りそなホールディングスのシニアストラテジスト、井口慶一氏)との声が聞かれた。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 154.33/154.36 1.0616/1.0620 163.87/163.91

午前9時現在 154.22/154.23 1.0624/1.0625 163.84/163.85

NY午後5時 154.26/154.29 1.0622/1.0626 163.89/163.93

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