少子化で進む小学校統廃合、通学バス利用者も増加 もし車内に閉じ込められたら…児童100人が脱出方法を学ぶ 指宿・山川小

バスのドアを手動で開ける児童=15日、指宿市の山川小学校

 鹿児島県指宿市の山川小学校で15日、バスに児童が閉じ込められる事態を想定した降車訓練があった。スクールバスを利用する児童約100人が参加し、クラクションの鳴らし方やドアを手動で開ける方法などを学んだ。

 同小は2021年に4校が統合、6台のスクールバスで遠方の児童を送迎する。他県では運転手が病気などで操作不能となったり、気付かないまま子どもが車内に取り残されたりする事案が相次いでおり、22年から訓練に取り組んできた。

 教員や運転手が写真を示し、車内の設備と扉や窓からの脱出方法を説明。一部の児童はバスに乗って手順を確認した。1年の東季歩さんは「クラクションは音が大きくてびっくりした。もしもの時は教わったことを思い出したい」。運転手の上治廣隆さん(68)は「万が一の事態が起きないよう、今後も二重三重のチェックを徹底する」と気を引き締めていた。

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