[マニラ 17日 ロイター] - フィリピン中央銀行のレモロナ総裁は17日、利下げ開始は2024年第4・四半期か25年第1・四半期になる可能性が高いとし、金融緩和を急がない姿勢を示した。
「時間は十分にある。第4・四半期の緩和が中心シナリオだろう。状況が悪化すれば、25年第1・四半期に先送りするかもしれない」と記者団に述べた。
中銀は今月8日、政策金利を4会合連続で6.50%に据え置き、レモロナ氏は利上げ再開を検討していないとしていた。
3月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.7%上昇と、2カ月連続で加速。中銀は24年のCPI上昇率予測(リスク調整後)を従来の3.9%から4.0%に引き上げた。
レモロナ氏は通貨ペソの下落について「インフレ期待に影響するほど大幅ではない」とし、「ペソ安ではなくドル高の事例だ」と述べた。ペソは対ドルで年初来2.83%下落している。