「推薦はとてもありがたい」「支援は大変心強い」静岡県知事選挙は与野党対立が鮮明 候補予定者2人の後ろ盾が固まる

5月の知事選に向け、自民党静岡県連は4月18日、元副知事の大村慎一さんを推薦する方針を固めました。一方、立憲民主党静岡県連は前の浜松市長の鈴木康友さんの推薦へ舵を切り、与野党対立の構図が鮮明になっています。

【写真を見る】「推薦はとてもありがたい」「支援は大変心強い」静岡県知事選挙は与野党対立が鮮明 候補予定者2人の後ろ盾が固まる

自民党県連が迫られている大きな決断。それは候補予定者のうちどちらを推薦するかです。

自民党県連は4月17日、出馬を表明している元副知事の大村慎一さんと、前の浜松市長・鈴木康友さんの政策について直接聞き取りを実施しました。

<自民党静岡県連 河原崎聖政調会長>
「一本化する気がなかったらこんなのやる必要ない」

18日は、有権者5000人以上の支持先の調査結果についても確認し、自民党県連として結論を出しました。

<自民党静岡県連 増田享大幹事長>
「大村慎一さんを役員会として推薦することを決定」

元副知事の大村慎一さんを推薦する方針を固め、今後、党本部に上申する予定です。

<自民党静岡県連 増田享大幹事長>
「全県下的な視点で県政の課題を捉えている点や消防庁の国民保護・防災部長をやっている経験があり、その分野に精通していて非常に知見が高かった。そういった評価などがあり、大村さんという声が多かった」

その頃、大村さんは、浜松市中央区の海沿いにいました。目的は防潮堤と野球場予定地の視察です。

<大村慎一氏>
「分かってたけど、海が近いな」

浜松市に建設が計画されている県営の新たな野球場は、知事選の争点の1つに浮上しています。大村さんは野球場の建設には前向きな姿勢を示していますが、地域の声を聞いていきたいと話しています。

<大村慎一氏>
「自民党から推薦をいただけるものは、とてもありがたいことで、与野党対決というのは、いい議論をするためには必要ですが、対決を県政の中に持ち込むのは、私は必ずしもすべきではない。オール県民党、県民目線で仕事をしていきたい」

一方、鈴木康友さんをめぐっては、労働組合で作る連合静岡や国民民主党静岡県連が推薦を決定し、静岡県議会の第2会派のふじのくに県民クラブもすでに支援を決めています。

さらなる援護をもらおうと、鈴木さんは4月18日、立憲民主党静岡県連との面談に臨み政策などについて説明。立憲民主党県連は最終的に鈴木さんを推薦する方針を決め、鈴木さんは野党系の支援を総取りした形です。

<立憲民主党静岡県連 曳田卓代表補佐>
「連合静岡、立憲民主、国民民主、ふじのくに県民クラブの4者で一緒になってやっていこうという大前提がある中で、甲乙つけがたいが鈴木さんに推薦を出す方向になった」

<鈴木康友氏>
「ご推薦いただいたり、ご支援いただけるのは大変心強いと思いますので、同志の皆さんと一緒に、ご理解いただきながら運動を続けていきたい」

自民党県連は、大村さんを野党が康友さんを支援すると決めたことで与野党対立の構図が鮮明になってきました。

© 静岡放送株式会社