小松と輪島の杜氏コラボ 酒蔵再建へ日本酒 東酒造、中島酒造店

小松と輪島の杜氏が仕込んだ日本酒を見せる東社長=小松市野田町

 東酒造(小松市)と中島酒造店(輪島市)の杜氏(とうじ)がコラボして仕込んだ日本酒が22日、クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」の返礼品として提供される。原材料やパッケージなど経費を除いた全額が、能登半島地震で酒蔵や店舗が全壊した中島酒造店の再建に充てられる。

 東酒造の二見秀正杜氏と中島酒造店の杜氏である中島遼太郎代表社員が720ミリリットル入りの千本を造り、「名前のない日本酒」と銘打った。1本分の寄付額は9千円。中島酒造店は被災後、東酒造の設備で醸造を行っており、これを機に「ダブル杜氏」の酒造りが企画された。

 東酒造の東祐輔社長は「二つの酒蔵の良いところを兼ね備えた良い酒に仕上がった」と話した。

  ●5月2、3日に石蔵や庭園開放

 東酒造の酒蔵開放(北國新聞社後援)は5月2、3日の午前10時~午後2時、小松市野田町の同社で行われる。日本遺産「小松の石文化」の構成文化財で国登録有形文化財の石蔵や、美しい庭園が見学できる。自社のコンクール受賞酒などのほか、中島酒造店の新酒も販売する。

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