北陸大学生寮で29人食中毒 金沢市が改善指示

 金沢市は21日、同市太陽が丘2丁目の北陸大の学生寮「ドームひまわりの家」に入居する1~5年の男女29人が食中毒になったと発表した。寮の食堂で出された料理を食べたことが原因で、12、13日に下痢や発熱の症状を訴えていた。いずれも体調は快方に向かっており、入院した学生はいない。市は食堂を21日から3日間の営業停止とし、食堂を運営する太陽アソシエイツ(同市太陽が丘2丁目)に改善を指示した。

 市によると、寮では約200人が生活している。症状があった29人全員が同じ食堂を利用していたことや、診察した医師から届け出があったことなどから、食堂で出た食事が原因の食中毒と断定した。

 食堂では太陽アソシエイツの従業員が調理を担当し、朝夕の食事を提供しており、4月の献立は鶏の唐揚げや豚のしょうが焼き、ギョーザなどがある一方、刺し身などの生魚は提供されておらず、病因物質の調査を進めている。

 16日昼ごろ、同社から市衛生指導課に「寮に入居する学生10人以上が、下痢や発熱などの症状を訴えている」などとする連絡があった。市は同日から、まな板や包丁の拭き取り検査のほか、学生、従業員への聞き取り、検便を実施した。

 石川県内で確認された食中毒は今年度4件目で、患者は計38人となった。

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