奥能登の中高生、友と再会 顔見て会話「うれしい」 金沢で交流イベント

笑顔で会話しながら料理を楽しむ生徒=長土塀青少年交流センター

 能登半島地震後、金沢や南加賀に避難するなどして離ればなれになった中高生19人が21日、長土塀青少年交流センターに集まり、旧友との再会を喜んだ。2次避難者に加え、奥能登で生活を続ける生徒も参加し、「直接会って、生の笑顔を見ながら話せるのはやっぱりうれしい」と友人と会える当たり前の日常をかみしめた。

 交流イベント「もぐもぐ同窓会」として中高生自らが企画し、中学1年~高校3年が参加した。久しぶりに再会した生徒は互いに肩をたたき合って喜び、「元気やったか」「会いたかったわ」と会話に花を咲かせた。

 輪島高2年の宮腰大地さん(16)は、金沢に転校した仲の良い後輩と顔を合わせ「電話では話すけど、やっぱり、じかに顔を見られるのはうれしい」と声を弾ませた。

  ●もんじゃ焼きやケーキ作る

 中には初対面の参加者同士もいたが、話をするうちに打ち解け、もんじゃ焼きづくりや女子高生に人気のデコレーションケーキ「JKケーキ」の調理を楽しんだ。

 イベントは、金沢で被災生徒の集い場「ユースのリビング」を運営する団体「第3職員室」と、能登の若者によるオンラインコミュニティーを運営する「NOTORN(ノターン)」(七尾市)が共催した。

 今後も定期開催する予定で、輪島中3年の中島唯月さん(14)は「みんな同じ境遇だからか話しやすかった。再会だけじゃなく、楽しい出会いがある場所にしていきたい」と話した。

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