来年2月に閉店する松本パルコ。松本市は先週、「後利用の構想が白紙になった」と発表しました。中心市街地の活性化をめぐって地元からは戸惑いの声が上がっています。
■松本市民
「(市は)一体何がやりたいのとなる信用にも関わってくると思う。商業施設が少なくなるとどうしても(街が)衰退するんじゃないかと思われちゃう(パルコに)残ってもらいたい」
先週開かれた松本市の臨時記者会見。
■松本市・臥雲義尚市長
「白紙に戻るということになります」
来年2月閉店の松本パルコの後利用について、臥雲市長は市が賃料として20年間で60億円をパルコ側に支払い、図書館と商業施設から成る複合施設の建設を検討してきました。
ところが…
■松本市・臥雲義尚市長
「市長選挙の経緯や結果などを踏まえ、商業施設再開と複合施設開業に向けた協議を中止せざるを得ないという旨の連絡がパルコ側からありました」
パルコの後利用は、先月の市長選でも大きな争点に。当選した臥雲市長と、「負担が重い」と反対した次点候補との差は、わずか477票。
パルコ側は選挙の結果や、市の方針決定に時間がかかることを踏まえ、契約の見通しが立たないと判断しました。
■記者
「市の対応に市民からは驚きと戸惑いの声が上がっています」
(Q当初の賃貸契約60億円については?)
■松本市民
「市民的には税金なのでちょっと…とは思う。アンケートを取ってもらって市民がこういうのがほしいなということに使ってもらえるといいと思う」
パルコの近くで店を営む人たちも危機感を募らせています。
■横山薬局・谷川秀美さん
「(市は)ちょっと見切り発車すぎるかなというところがある。今までパルコがあって人の流れがあってというところに頼っていたところもあったので、どうやって自分たちの特色を生かしていくかというふうにちょうどシフトを切り替えているところ」
■ボックスオーク(靴店)大久保強さん
「とにかく空洞だけはやめほしい。どこかの物販業者が入ってほしいと思う」
後利用は今後、パルコ側が独自に検討することになります。
地域の声がどこまで反映されるのか。住民は不安を抱えているのが現状です。