【日本ハム】新庄監督「ハイタッチ全球団制覇」の野望に立ちはだかる厳格な大先輩

ソフトバンク・小久保監督とハイタッチする日本ハム・新庄監督

難攻不落の「あの指揮官」を〝攻略〟できるか――。日本ハムの新庄剛志監督(52)が、交流戦最初のカードとなる5月28日からの阪神3連戦(甲子園)を前に早くも戦々恐々としている。理由は22日現在、セ・リーグ首位を走る猛虎に対しての脅威ではない。新庄監督が気にしているのは阪神・岡田彰布監督(66)と、試合前に全球団制覇をもくろむ〝ミッション〟の行方という。

新庄監督の野望は対戦する全指揮官との「ハイタッチ」。今季から試合前のメンバー表交換時に相手監督や審判団と握手をする代わりにハイタッチを行いファンを盛り上げている。既にパ・リーグでは最大の難関と思われていたオリックス・中嶋監督とも12日の試合前に無事ハイタッチで交流。〝パ・リーグ制覇〟を成し遂げた。これをセ・リーグ球団と戦う交流戦でも敢行しようと画策しているのだが、そこで立ちはだかるのが岡田監督なのだ。

巨人・阿部監督や中日・立浪監督ら阪神以外の5球団の監督は年下や親しい間柄とあって、ハイタッチには応じてくれると新庄監督は予想している。だが、岡田監督は別格と言わざるを得ない。

何せ新庄監督にとって岡田監督は現役時代に阪神で4年間共にプレーした大先輩。しかも現在は野球に対し厳格な姿勢を貫くことで有名な指揮官でもある。そんな岡田監督が試合前とはいえ、パフォーマンス的な要素が強いハイタッチに応じてくれるかどうかは微妙なところ。だからこそ1か月以上先の対戦に向け早くも気が気ではないのだ。

新庄監督は当日の試合前をイメージしながら「お願いはしますけど(敵地の)甲子園なんでね」とけげんな表情を浮かべ「どうすればいいのかな。案は出しますけど、(岡田監督に)『あかんわ、お~ん』って言われるかも。そう言われたらもう…ね」とチャレンジは決めているものの不安は拭い切れないでいる。

もっか阪神はセ・リーグ首位と好調。今のチーム状態が対戦日まで続けば虎指揮官も快く了承してくれそうだが、新庄監督は「調子が悪い時でも試合前はいいんじゃないかな、と俺は思うんですけど…」という持論もあり一歩も引かない構えを見せてはいるが…。

果たして新庄監督の熱き思いは岡田監督に届くのか――。別の意味で〝新庄劇場〟が注目を集めそうだ。

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