台湾学生に氷見紹介 番屋街の商店主・角井さん 80人にリモート授業

台湾の学生にリモート授業を行う角井さん=氷見市役所

 氷見市の観光施設「ひみ番屋街」でかどい商店を営む角井久則店主が23日、台湾・高雄市の大学生約80人にリモート授業を行い、氷見の魅力を伝えた。

 市が国際交流に関する覚書を結ぶ国立中山大学西湾学院のカリキュラム「日本文化概論」の一環で、昨年10月に続き「氷見市の食文化」をテーマに5月21日まで計3回のリモート授業を行う。

 角井さんは冒頭、3日の台湾東部沖地震と23日未明に相次いだ地震のお見舞いを述べ、能登半島地震ではいち早い支援に感謝した。

 さらに富山湾越しの立山連峰など氷見の見どころや、日本農業遺産に認定された持続可能な漁法の越中式定置網と漁村文化、高低差4千メートルの地形が生んだ富山湾のほか、富山湾を代表するブランド魚「ひみ寒ぶり」やブランド牛「氷見牛」、氷見うどんなど食の魅力を伝えた。

 「京浜工業地帯の父」と称される氷見市出身の実業家浅野総一郎が台湾・高雄で近代的な港の開発を手掛け、国際港湾都市に発展する礎をつくったことなどを紹介した。学生は事前に氷見を勉強し、ひみ番屋街やまんがロードなど氷見の名所、地域のカフェや飲食店なども地図で紹介した。学生からは氷見の温泉の特徴や、最も良い訪問時期などを尋ねる質問が出された。

 氷見市は、台湾で功績を挙げた浅野の縁で高雄市鼓山区と友好交流都市協定を結んでおり、同区にある中山大学のリモート授業は8期目となる。

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