「結果で黙らせてやる」内野航太郎の“反骨心”から生まれた今大会初ゴール! GS はFW陣が無得点「全部ひっくり返してやろうと」【U-23アジア杯】

気持ちの入った鮮烈な一撃だった。

U-23日本代表は現地4月25日、カタール・ドーハで開催されているU-23アジアカップの準々決勝でカタールと対戦し、延長戦の末に4-2で勝利。この試合でチームの4点目を挙げたのが、105分から途中出場した19歳のFW内野航太郎だ。

3-2とリードして迎えた延長後半112分にダメ押しのゴール。左CKが相手にクリアされるも、こぼれ球に反応した川﨑颯太がペナルティエリア内から右足でシュートを放つ。これをGKが弾いたボールを内野航が詰めてネットを揺らした。

「形としては全く綺麗なゴールじゃないですけど、日常から誰かがシュートを打ったときには絶対詰めるというのが自分の中で、もう日常的に刷り込まれている。どんな形であれ1点が生まれたのが自分にとってすごく大きいかなと」(内野航)

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この得点が生まれた背景には、“反骨心”があったようだ。今大会、これまでのグループステージ3試合でFW陣の得点はなし。その現状を何としてでも打破したい一心で内野航はピッチに立った。

「言われなくても分かってる。一番分かってるよって。アタッカーは点を決めれば賞賛されるし、点を決めれずに負けたら非難される。それは自分も分かっていた。これだけ注目されるなら点をとって全部ひっくり返してやろうと。そんなの言われなくても分かっている、結果で黙らせてやる、みたいな感じでピッチに入りました」

並々ならぬ思いで奪った自身の今大会初ゴール。この勢いに乗って、さらに得点を重ねられるか。内野航は「自分は今日の厳しいゲームで出場時間が短かったので、全然元気ですし、点も取ったのでモチベーションも上がっています。万全の準備をして、次は今日出た選手の倍走れるように頑張っていきたい」と闘志を燃やした。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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