香りフレッシュ べたつかず 摘果ミカン活用ハンドクリーム 鈴屋さん(西予)ら 構想5年、支援に感謝

摘果ミカンを使ったハンドクリームを完成させた鈴屋さん

 栽培過程で捨てられる摘果ミカンに活路を見いだそうと、商品化に取り組んできた愛媛県西予市野村町白髭の介護福祉士鈴屋拓人さん(20)らが「ナチュラルハンドクリームMUKU(ムク)」を完成させた。構想から約5年。鈴屋さんは「たくさんの人に支援いただいたおかげ。形になりほっとしている」と喜んでいる。

 ハンドクリームは県内外の企業の協力を得て今年3月末に完成した。販売向け果実の成長を促すため摘み取る果実を活用。精油と蒸留水で加工し、フレッシュな香りが楽しめる。かつて養蚕業で栄えた八幡浜市保内地域のシルクを加え保湿力を高めつつ、べたつかない付け心地に仕上げた。

 ハンドクリームは50グラム入り、3300円。オンラインショップや八幡浜みなっとで販売中。鈴屋さんらは「商品が大切な人への感謝の気持ちを伝えるツールになればうれしい」と願っている。

八幡浜みなっとのイベントで実際に商品を試してもらう鈴屋さん(右)
ハンドクリームの袋詰めを手伝う「浜っ子作業所」の利用者

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