最後のフェスに4000人 高岡といで「菜の花」 大空に菜種付き風船

菜種とメッセージをつけて一斉に飛ばされた風船=高岡市オフィスパーク

 「第20回高岡といで菜の花フェスティバル」(富山新聞社後援)は29日、高岡市のオフィスパーク一帯で開かれた。戸出地区の菜の花をPRする恒例イベントだったが、栽培面積の減少や人手不足が響いて今年が最後の開催となった。会場は約4千人の来場者でにぎわい、菜種を取り付けた約1200個の風船を大空に飛ばした。

 実行委員会によると、会場横に設けた約2千平方メートルの菜の花畑は、半分ほどが開花した。家族連れや友人連れが観賞に訪れ、カメラに収めるなどして楽しんだ。会社員川上航輝さん(28)=高岡市=は「戸出のこの景色が続いていってほしい」と話した。

  ●「大事に育てて」

 オフィスパーク緑地でバルーンセレモニーが行われ、メッセージと菜種を付けた風船を来場者全員で一斉に飛ばした。戸出中吹奏楽部の演奏と共に、色とりどりの風船が青空に放たれると、会場から歓声が上がった。戸出西部小の中野優聖君(3年)は「大事に育ててほしい」とメッセージを添え、「遠い誰かに届くように、心を込めて飛ばした」と話した。

 開会式では、角玄富雄実行委員長が最後の開催に触れ「たくさんの人に来ていただき、いろいろな方に助けてもらって感謝している」と述べた。角田悠紀市長、JA高岡の大井一博組合長、大井正樹市議があいさつした。

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