詩画作家の星野富弘さん死去 78歳 手足の自由失い、口に筆をくわえ創作

星野富弘さん=2011年

 群馬県みどり市出身の詩画作家、星野富弘さん=桐生市=が28日、死去した。78歳。手足の自由を失いながら、口に絵筆をくわえて詩画を描いた。四季の草花を題材とした絵に、命や人生、母子の絆などへの思いを添えた作品を多く生み出し、人々の感動を呼んだ。

 星野さんは1946年、旧勢多東村(現みどり市)生まれ。群馬大教育学部体育科卒。中学校教諭になるが、70年にクラブ活動の指導中の事故で頸髄を損傷。入院中に口に筆をくわえて文や絵を書き始めた。79年に初の作品展を前橋市で開催。退院後は精力的に創作活動を展開した。91年に故郷に富弘美術館が開館。2006年に名誉県民の称号を贈られた。

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