輝く山車に復興願う 高岡御車山祭・宵祭 

ライトアップされた御馬出町=高岡市内

  ●3基ライトアップ

 高岡関野神社春季例大祭で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産の「高岡御車山祭(みくるまやままつり)」を翌日に控えた30日、重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)の高岡市山町筋一帯で宵祭(よいまつり)が行われ、各町の山宿で神を迎える神事が営まれた。関係者はライトアップされて輝く山車(やま)3基に復興への願いを込めた。

 御馬出町(おんまだしまち)はNTT西日本高岡市外ビル駐車場、二番町は高岡御車山会館、小馬出町(こんまだしまち)は山町筋観光駐車場で、それぞれの山車を披露。訪れた観光客や市民がライトに照らされて豪華絢爛(けんらん)な輝きを放つ山車を見比べ、写真に収めたり、間近で眺めたりした。家族6人で訪れた氷見市の杉村美里さん(33)は「地震で住宅の壁にひびが入るなどの被害があったが、祭に来て気が紛れた。子どもたちも楽しそうで良かった」と笑顔を見せた。

 各会場では囃子(はやし)演奏などが行われた。御馬出町の清水康雄理事(66)は「祭りができることに感謝し、市内や能登の復旧復興を願って巡行したい」と語った。

  ●1日に勢揃式

 1日は早朝から各山町が山車を飾り付け、全7基が午前11時20分に出発。全基が片原町交差点に集まり、正午から勢揃(せいぞろい)式が行われる。宵祭に合わせて行われた高岡御車山会館の無料開館は1日も午前9時~午後7時に実施される。

ライトアップされた二番町=高岡市内
ライトアップされた小馬出町=高岡市内

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