お菓子の世界「本物」も集結 スイーツアートin氷見3日開幕

「お菓子の美術館」に合わせて販売されるスイーツの一部=氷見市芸術文化館

  ●富山、石川など19店販売 市芸術文化館

 氷見市芸術文化館で5月3~30日に開催される「お菓子の美術館~渡辺おさむ スイーツアートin氷見」の会場で氷見市をはじめ富山、石川県などの菓子店19店のスイーツが販売される。本物そっくりの「お菓子」で表現した「夢あふれる世界」に浸った後、スイーツを食べて幸せな気分になってもらい、能登半島地震からの復興につなげる。

 お菓子の美術館は、樹脂で本物のお菓子のようなデコレーションを施す「スイーツデコ」の第一人者、渡辺おさむさんの展覧会。氷見市文化振興財団、氷見市、市教育委員会、富山新聞社、北國新聞社、北日本放送が主催する。

 会場で販売するのは「お菓子の美術館」アンバサダーで七尾市出身の世界的パティシエ辻口博啓さんによるスイーツをはじめ、氷見や富山、高岡、黒部、小矢部、金沢、長野県安曇野市の19店50品以上となる。

  ●「復興へ笑顔を」

 辻口さんが監修する「ルミュゼドゥアッシュ」は被災した能登や、富山など北陸の梅酒を使った「YUKIZURI」などを販売する。担当者は「復興の一助になれば幸い」と話した。

 富山市中央通りの老舗和菓子店「竹林堂本舗」は富山藩主にも献上したとされる甘酒まんじゅう、辻口さんが考案した和スイーツブランドなどを提供する。山崎ゆかり代表は「お菓子を食べて元気になって、皆さんの笑顔が戻ってほしい」と期待した。

 地元氷見市からは最多の11店が協力する。店が被災した三國屋(幸町)は氷見梅のマドレーヌや特産のはとむぎリーフパイを販売。三國紀子さんは「復興に向けて頑張れるよう、多くの人に来てもらい展覧会を盛り上げてほしい」と話した。

 隣接店舗の火災による焼失から復活した金沢市米泉町7丁目の洋菓子店「ノルマン」は、火災で犠牲となった愛猫2匹をモチーフにした焼き菓子を販売する。3代目の中村一貴さんは「再建のシンボルを見て、自分たちも頑張るという気持ちになってくれたら、うれしい」と話した。

  ●「お菓子の美術館」スイーツ販売店
ルミュゼドゥアッシュ 七尾市和倉町
竹林堂本舗 富山市中央通り
おがや 氷見市比美町
ニューちどり 氷見市上泉
さかじり 氷見市鞍川
パティスリーシュン 氷見市大野新
松木菓子舗 氷見市鞍川
三國屋 氷見市幸町
山岸ちまき本舗 氷見市十二町
山崎 氷見市幸町
次郎平 氷見市大野
KISSASPECIALSTARlims(キッサ スペシャル スターリムズ) 氷見市谷屋
ひみぷりん 氷見市北大町
こし村百味堂 高岡市伏木中央町
志乃原 高岡市城東
五郎丸屋 小矢部市中央町
ケーキハウスミユク 黒部市三日市
ノルマン 金沢市米泉町
アップル&ローゼス 長野県安曇野市穂高有明

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