広島県福山市は30日、3月に同市柳津町の金属めっき工場で有害物質の六価クロムの槽に落ちた後、逃げ出した猫とみられる死骸が見つかったと発表した。
市環境保全課によると30日朝、同町の事業所から「猫の死骸がある」と連絡があった。発見場所は逃げ出した工場から約260メートル南東の別の工場付近で、六価クロムの簡易測定で陽性判定が出た。槽を所有する会社の福山工場が死骸を回収し、今後処分するという。
猫は3月10日、同工場の六価クロム槽に転落した後に逃げ出した。触ると皮膚がただれるなどの症状が出る恐れがあるため、市が情報提供を呼びかけていた。現時点で健康被害の情報はないという。