輝く大行燈熱気 福野夜高祭開幕 南砺、絢爛豪華7基練る

色鮮やかな光を浮かび上がらせながら、まちなかを練る大行燈=1日午後7時40分、南砺市福野

  ●2日「引き合い」

 南砺市の福野夜高祭(よたかまつり)は1日始まり、7町の大行燈(あんどん)7基が絢爛豪華(けんらんごうか)な輝きを放ちながら、福野地域の中心街を勇壮に練り回った。細い路地には大行燈とともに飲食の屋台が並び、詰め掛けた見物客の熱気で包まれた。

 夕方、福野中心部の通称「銀行四ツ角」に横町、御蔵町、上町、七津屋、新町と、当番裁許である辰巳町、浦町の大行燈が集結した。夜高太鼓が鳴り響く中、順に1基ずつ近くの福野神明社を参拝し、まちなかに繰り出した。

 大行燈は高さ約6.5メートルあり、最上部のメーンの飾りは御所車(浦町)や宝船(辰巳町)、大黒(横町)など、町ごとに決まっている。法被姿の若者が拍子木の音と「ヨイヤサー」の掛け声に合わせて通りを進み、見物客が見入った。子どもが引く中小11基の行燈も元気な掛け声とともに練った。

 福野夜高祭は日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録されている。江戸時代初期に、大火に遭った福野の安全を願って福野神明社を建立した際、町民が行燈を持って伊勢神宮の分霊を出迎えたことが起源とされる。

 2日も行燈が巡行し、午後11時ごろから上町通りで、大行燈を壊し合う「引き合い」が行われる。

  ●最優秀賞に七津屋

 「優美・勇壮夜高行燈コンクール」も行われ、大行燈は2年連続で七津屋が最優秀賞に輝いた。

 ◇大行燈▽最優秀賞 七津屋▽優秀賞 浦町▽優良賞 御蔵町▽佳良賞 辰巳町、新町、横町、上町

 ◇小行燈▽最優秀賞 浦町▽優秀賞 新町、横町▽優良賞 七津屋、辰巳町、上町、御蔵町

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