本堂活用、うどん店営む 富山・八尾の常松寺住職の妻、地元食材使用「気軽に足運んで」

常松寺の本堂でうどん店を営む京子さん

 富山市八尾町舘本郷にある常福寺の本宮督司住職の妻、京子さん(67)が、同市八尾町東町の常松(じょうしょう)寺で、うどん店「こうどん常松寺」を営んでいる。本宮住職は約3年前から兼務住職として同寺を管理しており、使う機会が少ない本堂を活用して住民や観光客が集う場をつくろうと、昨秋オープンした。氷見うどんや地元食材を使った精進料理を提供しており、京子さんは「地域の人に愛される店にしたい」と話す。

 常松寺は1452年に創建され、2001年に檀家(だんか)や住民の寄付で本堂が再建された。住民の会合などに使われていたが、前住職が県外に転出し、本宮住職が管理を引き継いだ。

 料理が得意な京子さんは、常福寺で精進料理をふるまうことがあり、「八尾の旧町に飲食店が少ない」という声もあったことから、週末に店を開くことにした。京子さんのほか、檀家や地元住民らがスタッフとして調理や接客を行う。

 海津屋(氷見市)の氷見うどんに、八尾産の「おわらクリーンポーク」や南砺市産のにしんの姿煮をトッピング。彩りや栄養を考え、ニンジンや小松菜などの野菜も添えて提供している。うどん単品のほか、地元で採れた山菜や野菜で作った精進料理が付いた「こうどん御膳」もある。越中おわら節に欠かせない楽器、胡弓(こきゅう)などを置いた休憩スペースも設けている。京子さんは「一杯で栄養を取れるようこだわった。八尾を訪れた際に、気軽に足を運んでほしい」とPRする。

 3~11月の土、日曜の午前11時~午後2時に営業している。富山市八尾町中心部で「越中八尾曳山(ひきやま)祭」が行われる5月3日は特別営業し、4、5日は休業する。

週末限定でうどん店が営業されている常松寺

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